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歌いたいうた

今日はヴォーカルの生徒さんのレッスンでした。

 

クリスチャンでもいらっしゃる彼女から、数日前に、

 

いま自分がほんとうに歌いたいのは讃美歌だと思うんです。

 

と相談のメールをいただき、それなら、ということで、よく知られた讃美歌「いつくしみ深き」を題材に和音の積み重ね方やハーモニーの勉強をしました。

 

レッスンに来てくださるようになって一年弱ですが、いつもとても誠実に音楽に向き合っておられて、今回のコロナがきっかけで、ライブの機会がほとんどなくなった期間、ほんとうに自分がやりたい音楽や方向性が見えてきました、と言ってくださいました。

 

ほんとうに自分が歌いたい歌は、人によって違っていて、ジャズのスタンダードの方もいれば、クラシックやポップスやブルースやロックやフォークの方もいるかもしれないし、自分で作った歌や、彼女のように讃美歌の方も、童謡の方も、ジャンルに拘らない方もいると思います。

それが何であるにせよ、いま歌いたい歌があるというのは素敵なことだと思いますし、嬉しくなりました。

 

数年前にアメリカにすこし滞在したときに、友人がよく教会に連れて行ってくれたのですが、そこで知り合った女の子が、よくピアノを弾きながら自作の讃美歌を歌っていて、それがとても素敵だったのをよく覚えています。

 

彼女は、楽譜は読めず、歌もピアノも、ものすごく上手というわけではありませんでしたが、楽譜がないと何も弾けない自分にくらべて、シンプルなコードとメロディーでも、自分の歌を持っている彼女が羨ましく思えました。

 

ジャズのルーツにブルースやゴスペルもありますし、クラシックやロックなど、ほかのジャンルの音楽もたくさん混じり合っているので、結局は全部ひとつのことなんだと思います。

 

とても楽しく、勉強になる時間でした。